こんにちは!シンタロウです。
今回は記事としての需要があるのか無いのかよく分からない部位(たぶん無い)そとももを紹介します。
そともも?筋トレしたら筋肉痛になるアレでしょ。
そうですね!でも僕はお肉の専門家なんで、牛肉のそとももについてお話させてください。
普通に生活していたら筋トレ以外で耳にすることのないそともも部位ですが、お肉の世界では隠れた名脇役なんです。
実はスーパーで赤身のももスライスで売られているのがほとんどこの部位だったりします。
ただ肉屋で「そとももください!」なんて言うことはないでしょうし、この部位の名前がついていてもスルーしているか、「もも肉」とだけ表示されているので印象ににないんだと思います。
そんなそとももですが、赤身のスライス肉の定番ということで、ぜひこのお肉について知っていただいて、明日からの肉ライフに役立ててください!
う〜ん、ここまで書いただけで誰に需要があるのか分からない記事になりそうな予感が満載です。 笑
外モモってどこの部位?
はい、ではまずこの「そともも」ですが牛のどのあたりにある部位なのか見て見ましょう。
ここですね、↑この青丸でかこんだところ。
そとももは名前のとおり牛肉のもも部位の一部です。
牛肉のその他のもも部位についてはこちらで解説しています↓
赤身肉好きの間で人気沸騰中!肉屋おすすめのランプ肉を徹底解説!
もも肉の一部なので、お肉として売られている時にはまとめて「もも」と表記されることがほとんどなんですね。だからそとももなんて言葉をあまり知る機会がないのです。
でもこの部位、最初に言った通り赤身のももスライスで売られている肉のほとんどがこれです。
じゃあなんで赤身のももスライス肉はほとんどがこれなのか次で説明しますね。
しもふりが入っていても硬い?!オススメの食べ方はコレです!
そとももってさっきから赤身赤身って言ってますがこれを見てください。
けっこう霜降りはいってますよね?そうなんです、赤身と言いながら意外としもふりなんです。ただロース等の部位と比べると赤身だよねってことで、ここでは赤身部位と読んでます。
ロース部位の詳しい解説はこちら!↓
でもこれだけ霜降りがはいっていても油断大敵。じつは見た目ほど肉質が柔らかいお肉じゃないんです。
同じもも肉でもランプなんかは、牛のお尻のお肉なんで人と同じで柔らかいんですが、外モモはやっぱり赤身肉だけあって固めです。
なので、ステーキや焼肉で売られていることはまず無くて、ほとんどがスライスにして売られているんですね。上で言ったようにもも肉のスライスのほとんどがこのそとももだと言うのはそのためです。
もも肉って、肉屋が問屋さんから仕入れる時にはだいたいモモセットって形で仕入れるんですね。そこでこのモモセット(うちもも、しんたま、ランプ、そともも)の中でも、そとももだけは
「お前は硬いから問答無用でスライス肉決定な」
って感じで薄切りにされています。
本当に薄切りでしか食べれないの?霜降りはいってるからいけるよ!
ステーキや焼肉で食べるのはマジで硬いからやめたほうが無難です。顎がつかれます。きっとお肉屋さんにいってそとももを厚切りにしてくださいと言ったところで、答えてくれるところはないでしょう。
ただし!塊肉もローストビーフ用でということならありです!うすく切って食べるのが普通ですから、そんなに硬さも気にならないですし、霜降りもある程度はいっているので、風味も豊かですからね。
気になるお味はいかほど?
して、この硬い硬いとさきほどから言っているそともも肉。ここまででどっちかと言うと悪い印象のほうが強いと思います。
でもこのそともも最大のメリット、と言いますか特徴はやっぱりもも肉でありながらしもふりが入りやすいということでしょう。
なので赤身だけど柔らかいランプとかの部位と比べると風味は格別にいいです。
しもふりの風味を味わいながら、もも肉独特のあとをひかないスッキリした食後感も最高だと思います。
またお値段も、比較的お手頃なんでコストパフォーマンスにも優れています。
硬いからこの部位はダメだなんて言われるのはかわいそうですね。(誰も言ってないかもしれないですが)
あと肉屋からするとこの肉ってすごく切りやすいんで好きです。どうでもいい話だろと思うでしょうが、この切りやすいって大事なんです。
技術の問題なんですが、切りやすいお肉はお店でもりつけてだす際に綺麗にだせます。一方で切りにくい部位というのも存在するので、こういったものはどうしても「ぬあー!切りづらい!綺麗に盛り付けれない!」となっちゃうんです。やっぱりどうせなら綺麗な肉を買いたいですよね?
いや、普通に技術をみがいてどんな肉でも綺麗に切れるようにしたら?
はい、すみません、精進します。仕事に対する言い訳でした。
隠れた希少部位、千本にせまる!
このそともも部位ですが、実は分割することができて「はばき」という部位がとれます。
↓がはばきです。
で、このはばきが何なの?って感じだと思いますが。この部位からは
希少部位と呼ばれる「千本」がとれるんです。千本筋と言われたりしますが、希少部位をおしだしてくる焼肉屋さんなんかで見ることができますね。
この千本ですが、牛一頭約500kgから600gほどしかとれません。その割合なんと0.12%!
気になる味は、千本という名前のとおり筋がたくさん入っているのですが、硬くはなく味がめちゃくちゃ濃いので、正直肉屋からしてもかなり美味しいです。
焼肉にして食べると最高に美味しいです!
悲しいかな、少量しかとれないんで一般的に世に出回らないのがつらいところですね。
僕はこのそとももをカットするたびに、この千本だけは少し拝借するんですが、それが見つかると奪われることもあります。肉屋が奪い合う部位、それがこの千本です。
もし仲のいいいきつけのお肉屋さんがあれば、一度「千本ありますか?」と聞いてみてください。あればラッキーですし、無ければ、予約してでも手に入れる価値ありです!
あんまりメジャーじゃないけど、肉界の名脇役です!
いかがでしたか?
そとももなんて今まで気にも留めなかったのではないでしょうか。でも記事をご覧になっていただけたなら、意外とバカにできない部位だってことが分かってもらえたかと思います。
お肉の世界には誰にも知られることなく、でも確実に自信の役割を全うしている部位がいます。それがこのそとももです。
肉会の名脇役としてこれからも、テレビや雑誌で取り上げられることはないでしょうが、この記事を読んだあなたは、スーパーや肉屋で部位名でそとももと買いてあれば、
「あっこの前記事でよんだやつだ」
くらいに思い出してあげてください 笑
なおこのそともも以外の牛肉部位について分かりやすくまとめて解説したページもありますので、よかったらそちらもご覧ください。↓↓↓↓
最後まで書いてみて、結局需要があるのかよく分からない記事になりましたが、お付き合いありがとうございました。
では今回はこの辺で失礼します。
コメント