美味しくなるまでジッと我慢!?牛スネ肉について解説

牛肉の部位について特徴解説シリーズ

こんにちは!シンタロウです。

突然ですが、みなさんスネ肉煮込んでますか?

・・・・・煮込まないですよね 笑

そりゃーもちろんスネ肉煮込んで美味しい料理作る方はいると思いますが、
特別な日くらいしか牛肉の煮込み料理なんか作らないと思います。

なぜかって?料理に時間がかかるし、「なんか作るの難しそー」だからです。

現代を生きる日本人はとにかく時間がないんです。そんな時にじっくりコトコト肉なんか煮こんでられるか!って感じですよね。

し・か・し、そう言って終わらせてしまうにはもったいないくらいこの牛スネ肉には魅力がつまっています。

しっかりと煮こんでホロホロになったお肉を食べた日には、煮込み料理のために時間を作りたくなってしまうほどです!

今回はそんなスネ肉の特徴や隠れた実力を解説していきます!

日頃、肉料理はさっと炒めて終わるか、ステーキ焼いて終わり!という人にこそこの記事を読んでもらいたいです!

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スネ肉ってどこの部位?

スネには2種類あります。それが画像でいうところの前足と後ろ足です。
肉屋的には前スネともスネと言っています。

ぞれぞれ形は違いますが、肉質や特徴はほぼ同じです。

これが前スネ
こっちがトモスネです

スネ肉の特徴

スネ肉は何と言っても固い!ステーキにして食べようものならアゴが翌日筋肉痛です。

なぜそこまで固いかと言うと、普通に考えて足は牛の700kg以上ある体重を支えているわけですから、筋肉質になりますし、スジが入り組んでいるからです。

スーパーや肉屋ではほぼ間違いなく煮込み用として売られています。

煮込み用にカットされたスネ肉

でも煮込み料理って冬場がメインですよね?
じゃあ夏場は必然的に売れませんからどうしているかと言うとミンチかハンバーグの材料になっています。

そして、もう一つ特徴というかスネ肉を買うメリットなんですがお値段が安いことです
ミンチかハンバーグ肉になると言ったことと関係するんですが、そういった用途が限定される肉って基本的に値段が安くなります。
売れなかったら1円にもならないんで、しょうがないですね。

ここで、スネ肉に関するエピソードをば。

僕が肉屋になって新人のころ毎日毎日このスネ肉しか扱わせてもらえませんでした。
新人にいきなり高い肉、ヒレ肉やロース肉を触らせてボロボロにされたらたまりませんからね。

で、新人ながら必死になって余分な脂やスジをとったあとに先輩社員に「できました!」と見せるわけです。すると決まって「ご苦労様!じゃあぶつ切りにしてミンチにしといて」と言われます。

こんなに頑張ってやったのに結局ミンチかい!なんて当時は思ってました。

でもミンチも立派な商品です。むしろスネ肉で挽いたミンチ肉は味が濃くて美味しいんです!

ミンチ肉は安い肉だなんて思われがちですが、実は奥が深いんですよ。

話が少し逸れましたが、とにかくスネ肉は硬いけど、味が濃くて秘めたるポテンシャルは高いよということです。

スネ肉オススメの料理方法

「とりあえず鍋に放り込んで煮込めばOK」

もともこもないですが本当にコレです。おすすめというかこれしかありません。

理由は上で言ったように固いからです。

ミンチにすれば美味しいと言いましたが、ミンチ肉はどんな肉からでも作れるのでここでは除外します。

カレー、ビーフシチュー、とにかく煮込む料理であればなんでもオススメです。

煮込むと、とんでもなく柔らかくなって味の濃いホロホロのお肉になるからです。

詳しいレシピなんかは、専門に扱うサイト様がたくさんあるので、そちらを参照してください。

↓↓クックパッド様のスネ肉レシピのページです↓↓

スネ肉のレシピ集(クックパッド様のページへとびます)

なんでスネ肉って煮込むと柔らかくなるの?

その質問には次でお答えします。

スネ肉って煮込むとなんで柔らかくなるの?

スネ肉にはスジが多く含まれていることについては上でかるくひれましたね。

そのスジがスネ肉を柔らかくする原因なんです。

基本的に肉というものは加熱すると筋繊維が縮んで固くなります。

が、スネ肉には肉繊維と肉繊維の間にスジが複雑に入り組んでいます。
そしてスジというものは、肉繊維と違い煮こんでも硬くならずに、柔らかくなります。
その肉と肉の間のゼラチン質のスジが柔らかくなることで、口に入れた瞬間にほどけてホロホロになったように柔らかく感じるということです。

スネ肉にもあった!希少部位マクラを解説

ここまで固いからとにかく煮こんでください!と言ってきましたが、
なんとスネ肉にも唯一厚切りでも食べれる部分があります。

それがこちらの希少部位マクラです。

面白い形をしていますよね。(面白くないですか?)

これ、前スネの一部なんですが、ステーキにしても食べれるほど柔らかいんです。

もちろんロースやヒレほどの柔らかさはありませんが、噛みきれないような食感ではないです。

スジは入り組んでますが、肉質が柔らかいぶん厚切りにしても食べれるというわけです。

切った断面はこんな感じ
(ピント合ってなくてごめんなさい)

牛一頭から1kgほどしかとれないので、滅多に世に出回らないですが探してでも食べて見る価値ありです。

まとめ

今回のスネにについての内容をまとめます

その1、スネ肉には前スネとトモスネの2種類があるよ

その2、とにかく硬い部位だけど調理したときのポテンシャルは高い!

煮込み料理にしたときの美味しさは牛肉の部位のなかでもトップレベル。味が濃いのであえて精肉店で「スネ肉をミンチにしてください」という注文もgood。

その3、実は厚切りにしても食べれる部分がある!

かなりマニアックですがマクラという部位はステーキにしても食べれるくらい、柔らかいです。
なかなか出回らないのが玉にキズですが。

以上です。

お肉を買う時あまりスネ肉買おうってならないと思いますが、この記事を読んでスネ肉の魅力が少しでも伝わったなら、一度ぜひスネ肉料理に挑戦してみてはいかがでしょうか?

もうすでにスネ肉よく使ってるよって方は、ぜひ希少部位マクラを探してみてください。きっとスネ肉のイメージが変わりますよ。

では今回はこのへんで失礼します。最後まで読んでくれてありがとうございました!

↓↓スネ肉以外の部位についても分かりやすく解説しているのでよかったらご覧ください↓↓

⇨⇨牛肉の部位について肉屋が徹底解説します!

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