こんにちは!シンタロウです。
今回はお肉の部位解説シリーズ第2弾ということでロース部位について解説します。
ロースと言えば牛肉の王様ですよね?!
お肉を頭でイメージすると思い浮かべるのがこのお肉だと思います
そんな誰もが思い浮かべるお肉の王様ロース肉、でもこのお肉について知っていることと言えば
とりあえず肉だよね、焼肉屋でよくみるやつ。とりあえずお肉買う時はこれ。
当然と言えば当然ですがこんな感じですよね。
そんな方のために今回の記事では得するロース部位に関する情報をお届けします。
肉屋としてはぜひこのお肉の魅力について知っていただきたいので、焼肉屋さんやステーキハウスに行った時、まわりに知識をひけらかしてください!
かなりマニアックなことも言いますがぜひご覧ください。
リブロースとサーロイン合わせてロース
ロースって実は2つの部位を合わせてロースって言うんです。知ってました?
それはリブロースとサーロインです。
いやいや、そんなドヤられても普通に知ってるし。
ですよねー、確かにここまでは知っている方多いと思います。
じゃあ、リブロースとサーロインどうやって分けられるかはどうですか?
これについて解説する前に、まずそもそもロース部位って牛のどこにあるのか見てみましょう。
この青丸で囲んだところ、牛の背中にあたるところがロースです。
見たもらったら分かるように、牛の頭から見て前がリブロース、後ろのお尻側がサーロインですね。
で、話を戻してリブロースとサーロインの分け目なんですが、実はこれお店によってすごく曖昧なんです。
一般的にはサーロインのほうが価値が高いと言われていますが、その境界が曖昧だと人によっては騙されたなんて思う人がいると思います。
これについては気になる人が多いと思うんですが、その前にまずリブロースとサーロインそれぞれの特徴を紹介します。
そんなのいいから、リブロースとサーロインの境界だけ知りたいって方は、目次から「スーパーやお肉屋さんで買う時に注意しよう」のところを見てください。
リブロースってこんな肉
まず画像をはっておきますがこんなお肉です。
あーこんな肉見たことあるーって感じですよね。
これがリブロースなんですが、最大の特徴、サーロインとの違いはお肉の赤いところ、赤いところの間に脂や筋がはいっていることです。
これがあるので一般的にサーロインと比べて価格が抑えめのところが多いんです。
次にもう一枚写真をご覧ください
これもリブロースです。さっきの写真と比べると脂の入りは落ち着きましたが、まだ真ん中の赤身のところにまわりに、筋がはいってます。
全然違うように見えるんですが、同じリブロースでも切るところがずれるだけでこんなにも表情が違うんです。
同じリブロースでこれだけ違うと買う時に脂の多いところだと嫌だなー
そうですよね。でも実際上の写真と下の写真とではまったく同じ値段で売られていることが多いでう。
なので、これが嫌だなって方は、お肉の表面をよく見て選ぶようにしてください。(すき焼き用で売られているときはお肉が折りたたまれていることが多いので分からないことが多いですが。。)
で、このリブロースオススメの食べ方は、正直どんな食べ方でも問題ないほど素晴らしい部位なんですが、肉屋としてはすき焼きに薄く切ってあるものをオススメします。
ステーキや焼肉なんかでも大丈夫ですが、さきほど言ったように筋や脂がはいっているので、筋を噛んだらその部分だけ硬いですし、脂のところは人によって嫌いな方もいるでしょう。
その点すき焼き用にうすく切ればそんなデメリットも消えてしまいます。
しゃぶしゃぶも薄切りだけど、オススメじゃないの?
もちろんしゃぶしゃぶにもできるんですが、しゃぶしゃぶというのは一般的にすきやきより薄くきってあることが多いです。
想像してみてください。このリブロースを箸でつまんでお湯やダシの中をシャブシャブする様子を。。
お肉の面が大きく、脂や筋の境目でボロボロとくずれてしまいます。
それでもいいよって方はOKですが、やっぱりちょっと食べづらいですよね?そういった理由からリブロースはすき焼きが一番オススメなんです。
サーロインこそがお肉の王様
じゃあ次にサーロインいってみましょう!
サーロイン、、もう名前がいいですよね。
その昔イギリスの偉い人がこのお肉を食べて、あまりに美味しすぎて「サー」の称号を牛の腰を表す「ロイン」に与えたとか言う話があります。
肉に称号を送るっていきすぎでしょって思われそうですが、このサーロインやっぱりそれだけ、牛肉の中でも特別な存在なんです。
まず、ダントツに柔らかい!そして味が濃い!このおかげたとえ輸入の赤身であろうが、このサーロインという部位であれば買って損はないです(価格にもよりますが)
逆に輸入の赤身肉でサーロイン以外は、焼くのが上手な方以外はオススメしません、、
この画像がサーロインですが、さきほどのリブロースと比べて余分な筋や脂がなく、これぞ肉ってかんじですよね。
もう、このサーロインどんな料理にしても間違いないです。オススメの食べ方を紹介します!なんていうのもおこがましいですね 笑
ステーキ、すきやき、しゃぶしゃぶ、焼肉、ローストビーフetc本当になんでもいけます。
味や食感もトップレベルなんですが、やっぱりそのぶん値段は牛の部位の中でもトップレベルの価格です。
そんなトップレベルなサーロインですが一つだけ注意したいことがあります。それは最初の話に戻るんですが、リブロースとの境界が曖昧なせいで本来リブロース部位のところもサーロインで売られていたりすることです。もう一つ言うなら同じサーロインでも切る箇所によって違いがあるということです。
それについては次のところで説明しますね。
スーパーやお肉屋さんで買う時に注意しよう
ここまでで何度か言っていますが、リブロースとサーロインは一般的には筋や脂が少ないサーロインのほうが価値が高いです。
でもリブロースとサーロインは、肉屋が問屋からお肉を仕入れる段階で境界が曖昧にされてることが多いんです。
どうせ肉を買うなら少しでも得したいですよね?
僕もサーロインを仕入れするなら本当のサーロインのみを仕入れたいです。
そのためにも牛の背中にある長いロース部位はどこからどこまでがリブロースで、どこからどこまでがサーロインなのかを知っておく必要があります。
問屋さんから僕ら肉屋が仕入れるときは一般的なお肉のカット(お肉を塊ごとに切り分けること)というものがあります。それは「第10~第11胸椎跡間でリブロースとサーロインに分離する。」というものなんですが、これも地域によって曖昧です。
なんのことだか意味不明って感じだと思いますが、要はマジでリブロースとサーロインをわけるところ適当ってことです。
日々肉屋をやっていて「これサーロインって書いてあるけど明らかにリブロースだろ、ふざんけんな!」なんていうのは日常茶飯事です 笑
もちろん僕がお客さんに提供するときはちゃんとその線引きを明確にして提供しています。
それは何かというと、ロースのカブリがついているかどうかです。
ロースのカブリ?専門用語じゃ分からないよ!
そうですよね。ここでもう一度リブロースの写真を見て欲しいんですが
この青線でかこんだところがロースのカブリです。サーロイン(マニアックなことを言うと背最長筋)の周りついているからカブリって言います。(僧帽筋とも言います)
筋肉の名称なんかは正直覚えないほうがいいです。この記事を見て誰かに
背最長筋のまわりに僧帽筋があるのでリブロースだよ
など言おうものなら一瞬で変なやつ認定されること間違いなしです。僕もお肉の学校で学んだことを誰かに言いたくて、職場の上司に言ったことがあるんですが、「気持ち悪いやつだなー」と言われたのを覚えてます 笑
話がそれましたが、このカブリがあるかないかでリブロースかサーロインを分けるというのを覚えておくと損をしないと思います。
このカブリがあるとリブロースのところで説明しましたが、サーロインと比べて筋や脂がはいってきますからね。
そしてもう一つ!このロースを買う時に注意してほしいことがあります!
それはサーロインの中にもいい部分とそうでない部分があるということです。
ここでまた、その具体例の写真をはっておきます。
この丸でかこんだところ、ここ実はサーロインじゃなくて正確にはランプです。
(ランプについては↓で詳しく解説してます。)
サーロインは牛の背中のお尻側のお肉ですから、その延長線上にあるランプにつながっているんですね。そのためサーロインのお尻側はランプのお肉がサーロインのほうに顔をだしてくるわけです。
これ専門用語でランジリと言ってます。
ランプは決して硬いお肉ではないんですが、やっぱりサーロインと比べるとどうしても劣ります。なのでランジリのお肉を買うと、同じお金を出すならやっぱりちゃんとしたサーロインのお肉がいいよ!となるわけですね。
これを知ったあなたは次回からロースのお肉を買うときは、ちょっと今までとは違う見方ができるかもですね!
迷ったらとりあえずロースで問題無し!
ここまで長々とロースについて書いてきましたが。
そんなにリブロースとサーロインの境目とかは気にしないよって方ならそれはそれで大丈夫です!
そこまで神経質になるほどの差はないので、お肉選びの幅が減ってしまってはもともこもないですからね!
ただこだわってお肉選びをしたいと言う方は、ぜひこの記事を参考にしていいお肉、ここではロース肉で出会えるように今までとは少し違った目線でお肉を見てみてください。
きっといい肉体験がまっているはずです。
なお、今回紹介したロース部位以外の牛肉部位についても、以下のページに一覧でまとめて分かりやすく説明しているのでよかったらご覧ください。↓↓↓↓
ただ肉知識のひけらかしすぎには注意です。若干引かれます。ぼくはいつも肉に関しては語ってしまう癖があるんで、しょっちゅう変な目で見られてます 笑
では今回はこのへんで失礼させていただきます。
ではご静読ありがとうございました!
コメント