違法?合法?牛肉の生食とレアハンバーグについて肉屋が思うこと

違法?合法?牛肉の生食とレアハンバーグについて肉屋が思うこと

いらっしゃいませ、Nikuhackチャンネルへようこそ。

今日は、最近何かとtiktokやインスタのショート動画で目にする、牛肉の生食と生ハンバーグについて、肉屋の僕が思うことをお話ししようと思います。

最初に言っておくんですが、今回の記事は個人的な見解も多く含みます。ご意見やご感想があれば、ぜひYouTubeのコメント欄に書き込んでいってください。

話の内容としては、牛肉の生食について簡単に説明したあとに肉屋としての僕の意見をお話しさせていただきます。

まずみなさんが気になっているであろう、牛肉の生食って違法?合法?っていうことについて触れたいと思います。

ショート動画のコメント欄とかを見てると、これは違法だ!とか、いやいや何言っての合法だよと言う感じに、喧嘩みたいになってるのをよく見かけませんか?

うん、確かにそのへんの知識ってちゃんとした事を調べない限り曖昧になりますよね。

じゃあ、いきなりですが牛肉の生食が違法か合法化か、結論からいきます。

それは、保健所に届け出をだした後、生食用の取り扱い許可を得て、各地域が定める施設基準、加工基準、表示基準、調理基準等にに沿った取り扱いをしたものであれば提供しても良い、です。

はい、、まわりくどい言い方なのでピントこないですよね。

要は、地域によって違いはあるんですが、ちゃんと保健所に届出を出した後、生食を提供していいよっていう許可をもらって、かつ日々の営業でもキッチリと厳しい基準にそって調理、提供していれば合法です。ってことですね。

あ、そうそう最初に言い忘れてましたが、牛肉の生食っていうのは、牛刺し、ユッケ、タタキ、タルタル、などのことで、これには内臓肉は含まれてません。

この内臓肉は含まれてないっていうの、あとで触れるので要チェックです。

じゃぁ、話を戻して何とか基準、何とか基準と言葉を並べましたが、この一つ一つがなかなかに厳しい基準になってます。

例えば、生食とそうじゃないものは、調理する場所が別々じゃないといけない、調理する一つの塊ごとに器具の殺菌処理をしないとダメ、肉の表面から厚さ1cmくらい加熱しないとだめだったりと、その他にもたくさん規定があります。

今回は全部を言いませんが、住んでいる地域ごとに「牛肉 生食 基準」って検索するとでてくるんで、よかったら調べてみてください。

そんな風に厳しい基準をクリアしないといけなかったり、届け出をしないとだったりする中で、牛肉の生食をだしてるお店は本当にちゃんとやってるの?って話ですよね。

ネットの動画でアップされているようなお店は、まず間違いなく届け出をだしてると思います。そんな目立つお店が、もし出していなかったら、SNS全盛期のご時世すぐに炎上して営業停止でしょうからね。

ただ、さっき言ったような厳しい基準をクリアしてるかどうかは実際に目で見て見ないことには分からないので、僕からは何とも言えないです。

お肉を扱う同業としては、きっちり誠実にやっておられることを信じてます。

じゃぁ次にタイトルにもつけてる、レアハンバーグについてお話ししましょうか。

これは肉屋をやってるんで分かるんですが、ある要件を満たしてないと基本的にアウトだと思ってます。

ハンバーグっていうのは、だいたいがミンチを挽く機械、ミートチョッパーって言うんですが、その機械を肉の塊が通ってミンチになっていくんですよ。

で、その過程で殺菌されていない肉の表面と、菌がついていないであろうと思われる中心部がごちゃ混ぜになります。レアハンバーグの火の通ってない箇所っていうのは、ミンチになる前、肉の塊だった時に表面だったのか、中心だったのか分からないんですよね。

ステーキのレアと違って、これをレア言ってしまうのは、ちょっと語弊があるかなと僕は考えてます。レアというよりは生、ですね。

で、ですね、さっき言ったある用件を満たせばって言ってましたが、ある用件っていうのは

レアハンバーグの最終調理をお客さん自身にやってもらうっていう形なら、うん、まぁ大丈夫、、かな?っていうことです。

最終調理っていうのは、ハンバーグと一緒にガスコンロがあったり、焼き石、ペレットがおいてあってそれを使ってハンバーグのレアな部分を焼いてもらうことですね。

これって要するに焼肉と一緒で、生肉を提供して、お客さんに焼いてもらうスタイルと一緒なんですよ。

形式的には焼肉と一緒のスタイルをとることで、レアハンバーグの提供を可能にしてるわけですね。

ただ、そこで本当にお客さんがよく焼いて食べるかどうかは、その人次第です。

レアハンバーグをよく焼いて食べるっていう考えが浸透しない限りは、うーんどうなんだろうって個人的には考えてます。

ハンバーグの話はこれくらいにして、最後に僕自身の牛肉の生食に対する考えを話して終わりにしようと思います。

ひとつ気になることがあって、内臓肉の生食についてなんですよ。

最初の方に少し言ったんですが、生食の基準には内臓肉、つまりホルモン系って含まれてないんです。

ホルモンっていうと、ハツとかセンマイ、ハラミとかですね。ハラミって聞くとホルモンのイメージないかもしれませんが、実はホルモンに分類されてます。ハラミは牛の横隔膜のことですからね。

で、ホルモンは生肉としての提供が今のところ禁止されてないので、ハツ刺しとか生センマイがあるわけです。

あ、あのーレバーはだめです。レバーは生食での提供はどこまでいってもNGになってます。レバーの表面をサッと炙って食べればいいっていうのもグレーゾーンじゃないでしょうか。

誤解を与えないように言っておくんですが、もちろん今あるお店が衛生管理を気にせずにだしているだろうって話ではないです。

今言ってるのはあくまで基準の話です。

ハツ刺し、生センマイ、、確かに美味しいです。肉業界にいる僕がこんなことを言うと自分で自分の首をしめるようで変なんですが、他の牛肉と同じように生食基準がないのが正直謎です。

何か起こった後じゃなくて、起こる前に何かしらの決まりがあってもいいんじゃないかなーと個人的には思います。

そうすれば、食べる人の健康はもちろんのこと、それを提供しているお店もある程度は守られるはずですからね。

それと、何も基準がない状態のまま、仮に何かあった時には間違いなくテレビ等のメディアで大事になるはずです。

そこで被害を受けるのは、食べた人やそれをだしたお店だけじゃなくて、ちゃんとした基準にそった営業をしているお店や、食肉業界全体も、なんですよね。

もうすでにある程度の決まりがある地域はあるとは思いますが、内臓肉以外の肉みたいに全国的に普及すればいいなとは思います。

はい、それじゃあ今日はこのへんでしめさせてもらうんですが、僕の言葉足らずで誤解を与えてしまったことがあるかもしれません。そのへんも踏まえてご意見ご感想をコメントいただけると嬉しいです。

もちろん前回に引き続きお肉に関する質問などあれば全てお答えするので、気軽にYouTubeにコメントしてくださいね。

では、今日はこのへんで失礼させていただきます。またのお越しを。

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